2012年3月9日金曜日

■ダイオードの有無の比較

ソース抵抗Rsを変化させた時のFET Vgs電圧の変化をダイオードの有無で調べてみました。
ダイオード無し回路とは、先の361回路図のE点、B点をショートさせた回路です。
結果を以下のグラフに示します。横軸はソース抵抗Rsの値(KΩ)、縦軸は電圧値(V)です。


ダイオード無しの場合、設定許容範囲がRsが約2KΩ~8KΩになります。Rsが2KΩより小さくなると出力信号がノイジーになり、8KΩを越えるとOPアンプの出力電圧範囲の下限を越えてしまいます。
一方、ダイオードありの場合は、Rsが4KΩ以下でノイジーになるものの、20KΩまで問題ありません。ダイオードがあることで、動作電圧がより設計値に近づき、Rs変化範囲に対して回路の動作範囲が広く取れるため、回路の再現性が上がります。

2 件のコメント:

  1. 361さん
     ソース側ダイオード挿入によって(VsをVf分高くすると)広いRs範囲(B点電位が一定として、広いId範囲)がカバーできる件、実データとともにご解説いただき、ありがとうございました。
     リクエスト実験のようになってしまい恐縮です。
     ところで、シンプルさを目標にしているとのことですが、フォトダイオードのブートストラップ化はどうですか?

     こちらはまだもう少し例のJFET+BJTのカスコード回路で粘ってみます。

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  2. 達さん、
     ダイオードの役目は何?という質問を時々受けるので、自分でもしっかり理解する意味でデータを取ってみました。あまり恐縮なさらぬ様、お願いします。実際、回路を公開するとなるとそれなりに緊張感を伴うことを実感しています。また、記録に残すことで、問題点を整理できるので、ブログって良いかもしれません。

    ブートストラップですが、ン十年前のオーディオアンプに多用されたテクニックですね。ひとつの手段と考えています。これからシンプルディスクリート回路の予備実験をするつもりです。

    JFET+BJT回路の熟成を期待します。性能がでましたら、教えてください。
    よろしくお願いします。

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